●人類の免疫システムは未知のウィルスに十分対応できます
ウィルスや細菌など、地球上には無数の抗原(病原体)が存在します。
けれども、私たちの身体にはその一つ一つに対応する抗体(武器)を作ることが出来ます。
その数は何と1兆個といわれています。
しかも、抗体は、厳密に言いますと抗原が侵入してから新しく産生されるわけではありません。
私達の体内には、あらかじめ膨大な数の抗体サンプル(部品のようなもの)がストックされています。
これは現在、地球上に存在していない抗原をも見分けられる抗体サンプルも存在し、
1億年も先、私たちの子孫の代に出現する抗原にも対応できるバリエーションを用意しているのです。
私たちの身体に外敵が侵入してくると、サンプルの中から、即座にぴったり合う抗体が選び出され、大量にコピーされる仕組みになっています。
いったいどんな方法で1兆個以上もの抗体を作るのか、これは長い間、免疫世界の最大の謎とされてきました。
この謎を解いたのは、ノーベル医学生理学賞を受賞した利根川進博士です。
利根川博士は、いくつかの遺伝子をつなぎ変えて(再構成)、多様な抗体を作り出していることを発見しました。
これを「遺伝子の再構成」と呼んでいます。
ですから、新型ウィルスなどに対する過度な脅威を持つ必要はないのです。
免疫システムを正常に保つ工夫とNK細胞を高める生活に心がければ、心配はありません。
●タミフルは抗ウィルス剤ですが、ウィルスを殺傷するのではなく、ウィルスの増殖スピードを抑える薬です。
タミフルを飲んでも家族が感染するのは、ウィルスが完全に消滅していなために起こります。
インフルエンザの究極的な対策は、ウィルスを殺傷してくれる免疫細胞=NK細胞の活性化にかかっているわけです。
●今年の6月に、ドゥエイン・タウンセンド医学博士(アメリカ産婦人科学会会員)が来日されて、
「トランスファーファクターの科学」をテーマに、北海道から福岡まで、全国各地で講演会が開催されました。
タウンセンド博士は、大きなマスク姿で演壇に上がられるました。
それまで会場前列に座っておられた時にはマスクをされていなかったので、勘のいい人たちが多かったのか、クスクスと笑いが会場に広がりました。
タウンセンド博士は、話し始められました。
「成田空港に着いたら、マスクに迎えられました。
アメリカでは、マスクは病院の中で、外科医がするものです。
街に出ると、たくさんの人がマスクをしているのに、又驚きました。
日本には、外科医がたくさん歩いているのだなあと・・・」(会場大爆笑!)
マスメディアが煽ったにしろ、異常なまでのマスク現象は、不気味としか言いようがありません。
実は、マスクをしてもウィルスが透過するのは、医師も厚労省も周知の事実です。
大切なことは、免疫を活性することなのです。
この秋から心配されている状況に対応するには、正しい知識を国民に伝えることが望まれます。