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[No.8] 安保徹:著『免疫革命』ガンなんて怖くない! 投稿者:   投稿日:2003/10/15(Wed) 03:49
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 一人の時間があると、書店に自転車を走らせます。
新刊の文芸書や、話題の書籍の目次を開いては、気まぐれに読みます。
そして、帰る前に医学書や健康に関するコーナーへ寄るのが、最近のパターンです。
いつも行くコーナーに、新しい本が積まれていました。
白と水色の爽やかな表紙に、黒字で"免疫革命"と力強い明朝体で書かれた活字が、目に飛び込んできました。

安保徹・著『免疫革命』副題は≪ガンなんて怖くない!≫とあります。

すぐに手にとって見ました。
 「病気の本当の理由はストレスだ…」と、書かれています。
これは、私がいつもいろんな方に、お伝えしてきたこととも重なります。
ぐいぐい引きこまれるように読み進みました。
「自律神経は、交感神経と副交感神経のバランスで成り立っています。しかし、精神的・肉体的ストレスがかかると、そのバランスが交感神経優位へと大きくぶれ、それが白血球のバランスをくずして、体内の免疫力を低下させます。……このメカニズムが理解できると、現代生活がもたらすストレスが免疫力を低下させ、それが病気を起す……」
これは、帰ってじっくり読まなくてはと、迷うことなく購入しました。
真夏の夕陽を背に、上り坂を自転車で家路を急いだのは、この7月の事でした。
帰宅して、一気に走るように読み終えたら、朝になっていました。

 安保徹先生は『免疫革命』の序章で、
「私は、医療の現場で役に立つ、ほんとうに病を治すことにつながる研究があると信じて……もっと全体的に生体の働きをとらえる免疫学の研究……を進めるうちに、原因不明といわれていた難病の原因がはっきり見えてきたのです。」と記されています。
安保徹先生は、25年にわたって免疫学を研究されてくるなかで、1990年代に、白血球の自律神経支配の法則を発見されています。
 クリニックを開業する義弟が『免疫革命』を読み、「ほんとうに目からうろこです!」と感嘆していました。
そして、「どうして医学部では教わらなかったのでしょうね…」とも付け加えていました。

 私はこの本を読んで、多くの人達を思いだしました。
その中の一人、肺癌の再発で苦しむ知人に、この『免疫革命』を送れば、希望を持って頂けるだろうと、そう思った矢先に、亡くなられたと、友人からメールが届きました。
友人から相談されて、電話でお話した時には、既に全身に転移が見られ、手術のために入退院を繰り返されておられました。
モルヒネでも痛みが消えず、「とても痛くて、不安で、苦しくて…」と電話をとおして、彼女の深刻な容態が伝わりました。
入院先へ【トランスファーファクター プラス】をお送りしたら、「病院の薬が沢山あって、それを飲むのもやっとなので、苦しくてなかなか飲めないのよ。でも、頑張って飲むわね…」と話されていたのが、今も心に残ります。

 安保徹先生は、「三大療法でガンは治らない」と、明言されています。
「ガンという病気が免疫抑制で起こっているということをとらえると、現在さかんに行われている…いわゆる三大療法、すなわち、手術、抗癌剤(化学)治療、放射線治療への疑問…がわいてくる…それらの療法が、いずれも全身的な強い免疫抑制を起すからです。」と指摘されています。

免疫力を上げれば病気が治り、病気を防げる、といわれる科学的裏づけを、長年研究されてこられました。

病気のメカニズムを理解するためにも、医療関係者はもとより、特に、ガンなどの難病を患う方、自己免疫疾患など原因が分からず悩む方にも、是非一読をお薦めします。
なによりこれは、病気に悩む人を勇気づけてくれる書だからです。


『免疫革命』 ガンなんて怖くない! 
安保徹(新潟大学大学院 医学部教授)著 講談社インターナショナル刊(1,600円+税)